2010年10月13日
生中継ご覧いただきありがとうございました
(kiyurinoさん撮影)
新タワーの「照明器具実証実験」の模様をニコニコ生放送とUSTREAMで生中継いたしました。事前にリハーサル配信を行うなどそれなりの準備は行ったつもりだったのですが、当日は私の予想をはるかに超える大勢の人が現場周辺を訪れ、また同様のネット中継をした方もかなりいらっしゃったようで、電波が混雑してネット接続のスピードが出ず、途切れ途切れの配信となってしまいました(携帯電話もつながりにくいくらいだったようです)。しかし後で知って驚いたのですが、USTREAM番組情報サイト7colorsTVの集計によれば、この日の視聴者数ランキング1位を取っていたそうです。映像が何度となく頻繁に止まり、視聴者の方にとってはかなりストレスのたまる番組だったと思いますが、ご覧いただきありがとうございました。
今回はあくまで照明の性能テストであり、使われた器具数も完成時の40分の1のため、当初から明かりの規模は小さいものだということはわかっていました。また、いくつかの報道や、町内会の掲示板などでも南西角の一部にしか照明が取り付けられないことは明記されていました。
そのため、当日の夜はタワーを見上げる人が周りにまばらにいるくらいだと思っていたのですが、いざフタを開けてみると隅田川花火大会を超えるほどの勢い(つまり墨田区としては年間最大級)で人の波が押し寄せており、「実証実験」がどう間違ったのか「ライトアップ」として伝わってしまっていたようでした。聞くところによると、絶対に見えるわけがないはずの十間橋の上が、開始時刻の1時間以上前から人で埋まってしまい、警察が出動していたということです。また、東側からは見えないと伝えた人に対して、いいかげんなことを言って自分だけいい場所から見ようとしているなどと食ってかかる見物客もいたそうです。一番情報を持っているはずの地元の人たちでさえ、実験ということを知らずに「たったこれだけしかつかないの」と文句を言っていたということで、当日朝の懸念が本当になってしまった形です(とはいえ、このときはまだ語尾に「(笑)」をつける余裕があったくらいで、まさか本当にこれほどの騒ぎになるとは思っていなかったのです)。
私は、新タワー関連のめったにない出来事として規模はともかく純粋に楽しもうと思っていて、実際、人の波と途切れる電波に取り乱しながらも個人としては思い切り楽しませていただいたのですが、一方で「どうしてこんなことになってしまったのだろう」という不可解な気持ちでいっぱいでもあります。それは結局、情報の出所を確かめもせずやってきて勝手に怒ったり失望したりしている人があまりにも多かったことの落胆と、毎度のことながら中途半端な情報の出し方しかできない事業者への諦念に帰着します。
私自身は工事が終わればこの街を離れてしまうのでどうということもないのですが、竣工まであとわずか1年あまりしか猶予がない中で、解決しなければならない問題のいくつかがあらためて浮き彫りになった1日でもあったように思います。
posted by hidaka at 23:59
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