2008年05月04日

住民説明会リポート(2) 計画地の概要

最初に東武鉄道・業平橋押上地区開発事業本部の部長さんからあいさつがあり、続いて計画概要についてのプレゼンテーションが始まりました。このプレゼン、あらかじめ録音されたものを再生する形で行われたのですが、実に再生時間は35分にわたる長大なものでしたので、これだけでも数回に分けてリポートすることになります。

まず、よく考えてみれば場所について何の説明もなくこれまで全景を掲載していた計画地(現場)ですが、押上駅(京成押上線・都営浅草線、地下鉄半蔵門線・東武伊勢崎線)と業平橋駅(東武伊勢崎線)の間に位置する東武鉄道の操車場跡地でして、浅草から見て真東、錦糸町から見て真北にあたります。いつもの現場画像は、この場所を北北西から南南東に向かって眺める形で撮っています。

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この地区は、2020年の墨田区を見通した「墨田区都市計画マスタープラン」において、区内3つの「広域総合拠点」のひとつに指定されるなど、墨田区の都市計画上において重要な場所……ということなんですが、これだけだとちょっと説明不足です。最初にこのマスタープランが策定された1998年3月には、広域総合拠点は錦糸町駅周辺と両国駅周辺の2か所のみで、押上・業平橋駅周辺はひとつ格下の「広域拠点」でした。それが、新タワーの建設が正式に決定した後の2006年11月、マスタープランに一部変更が加えられ、広域拠点から広域総合拠点へ格上げされたというわけです。錦糸町は東京7副都心(新宿・池袋・渋谷・上野/浅草・錦糸町/亀戸・大崎・臨海)のひとつであり、両国も錦糸町圏の範囲内ということで、もともとの「広域総合拠点」には「墨田区の外からも人を引っ張ってくる力のある地域」という意味合いがあったのではないかと推測できます。タワーができれば、当然その機能を果たす地域になるわけで、格上げも納得できます。

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それと、当地は「東京の新しい都市づくりビジョン」(東京都・2001年10月)におけるセンター・コア再生ゾーンにも位置付けられている、という説明もありましたが、押上・業平橋地区についてこの説明はちょっと苦しいものがあると思います。というのは、このビジョンでのゾーン分けは、東京だけでなく他の県・市を含めた広域を5つに区分するもので、「センター・コア再生ゾーン」にはおおむね首都高速中央環状線の内側、具体的には千代田・中央・港・新宿・文京・台東・墨田・江東・渋谷・豊島・荒川の各区がほぼ当てはまってしまいますので、新タワー誘致でその外側の地域と競っていた時分ならともかく、いま「ここはセンター・コア再生ゾーンです」と言われてもちょっとピンと来ない感じです。

いずれにしても、新タワーは単独では東武鉄道ならびに新東京タワーという民間企業の独自事業ですが、実際には都や区の都市計画と極めて密接な関係にあるということは言えます。押上・業平橋地区が目指すところは「下町文化と都市文化が融合した新しい文化を発信する商業・業務地区」とされています。

重箱の隅をつついていても仕方ありませんので、次にいきましょう。今回の計画の中心となるのは言うまでもなく高さ610mの新タワーですが、敷地はタワーを中心として東西に長く、タワーの西には店舗や駐車場などを中心とした「西街区」、東には地上32階建てのオフィス棟を中心とした「東街区」が広がります。

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1階の平面図を見てみると、建物の外には、業平橋駅に近い西側に「広場1号」、南側に「広場2号」、押上駅に近い東側に「広場3号」と呼ばれる広場が、そして、建物外周部分には歩道状の空地が、それぞれ“計画地の中”に配置されています。これらは、「押上・業平橋駅周辺地区地区計画」が既に都市計画として決定しているため、新タワー計画がこの先どうなろうと、作らなければならない施設ということになります。

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そして、1階に続いて各フロアの説明に入るのですが、また長くなってきましたので今回はここまでにします。
posted by hidaka at 23:42 | TrackBack(0) | 住民説明会(2008年3月)
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