
地下1階はほぼすべてが駐車場・駐輪場です。この階は南東の一部が孤立しており、その部分へは1階から降りてこないと行けません。これは、計画地の中を都営浅草線が斜めに横切っているためです。

2階は西街区・タワー街区・東街区全体が連続したフロアで、ショッピングモールのようになるものと思われます。3階もほぼ同様ということです。

タワーへの出発ロビーは4階で、ここから第1展望台(高さ約350m)へのエレベーターに乗ることができます。図を見る限りではエレベーターは4基のようです。また、この階には外の階段から徒歩で上がってくることもできる「交流広場」(屋外)が設けられ、災害時の一時避難場所にも指定される見込みです。第1展望台から帰りの客を乗せて降りてきたエレベーターはいったん5階に止まり、ここで客を降ろすことで行きと帰りの動線を分けるようです。東街区の5・6階は展示場となっており、そんなに大規模でなければ見本市などを開催することもできそうです。


さて、気になるのは西街区の4〜6階に設けられる「ミュージアム」です。店舗やオフィスビル部分のテナントは一切公表されていない(そもそも公式には募集も始まっていない?)のですが、計画図の中でこの区画は「ミュージアム」と用途指定付きで書かれています。「建設計画のお知らせ」にも明記されている

くらいですので、何かのミュージアムができるのは間違いないのでしょう。しかし、せっかく墨田区は「小さな博物館」の取り組みを推進しているのですし、両国には既に江戸東京博物館という、バブルの遺産とも言われてしまうほど大きな博物館もあるわけで、このうえさらにミュージアムというのは、下町文化を尊ぶ新タワープロジェクトとしてはどうなのかと、ちょっと首をひねらざるを得ない感じもします。個人的には、現・東京タワーの「東京タワーろう人形館」「ギネス世界記録博物館」「トリックアートギャラリー」のようなユニークな空間になってくれると嬉しいのですが、いきなりそれは望むべくもないでしょう。ここはひとつ、郷土の文化人として広井王子さんにミュージアムのプロデュースを依頼するとか……(4月末付けでレッド・エンタテインメントから離れフリーになられていたんですね。知りませんでした)
話が大きく脱線しました。フロアプランに戻ります。西街区は一般利用されるのは6階までですので、7階以上は東街区のみとなります。東街区の7〜10階は「多目的ホールや各種学校」と説明されていました。

東街区の11階以上については詳しく説明されませんでしたが、11階から16ないし17階くらいまでがホテル、その上がオフィス、最上階付近にレストランと貸会議室、といった内訳ではないかと思われます。

これより上は、いよいよタワーの展望台のみとなります。高さ約350mの第1展望台は3層で、どういう基準で階数を決めているのかよく分かりませんが、16〜18階と呼ばれていました。地上から来たエレベーターは最上層の18階に到着し、ここからさらに第2展望台へのエレベーター(図を見る限り2基)に乗り換えることができます。おそらく、追加料金が必要になると考えられます。地上へ戻るエレベーターは下層の16階から出発し、第2展望台から帰ってきたエレベーターは17階へ到着します。

そしてこれが最後、地上高約450mに位置する第2展望台です。2層で、階数は28・29階と呼ばれています。エレベーターは下層の28階に到着し、29階へは展望台の外周に設けられたガラス張りのスロープ「空中回廊」を歩いて上がります。説明音声では「まさに空中散歩の気分を味わっていただけると思います」と言われていましたが、回廊が外側へ張り出すような構造になっているようにも見えますので、気の弱い人は足がすくんでしまうようなスリルが味わえるかもしれません。


それにしてもこのフロアプランの説明、図が一枚めくられるたびに私の頭の中では「ザッザッザッザッ」という階段を上るドラクエの効果音が頭の中で再生されていました。具体的には、ドラゴンクエストIIIのロマリア城内の塔のシーンでした。
というどうでもいいオチがついたところで、今回はここまでです。このリポート、連休中には全然終わりそうもありませんね。